インディゴスキニージーンズには、革靴を!
極論メンズのボトムは黒スキニーと黒ブーツ(真夏のみ黒オペラパンプスなど)だけで必要十分かつ一番スマートな気がします。
が、それだけでは飽きると思うので、最低もう一本、インディゴスキニーをお勧めします。
リジッドだと黒からの代用感が近すぎますから、ある程度色落ちしてるものですね。
もちろん他にも、黒のスウェットパンツやジョガー(要は裾リブでテーパード感があるもの)も着こなしやすいですし、グレーの細身アンクルスラックスなんかもオススメなのですが、前者は黒スキニーをやや緩和させる程度の効果でなければないでいいものですし、後者もコントラストを抑えるきれいなアイテムゆえ単品で主役になれるものではないためです。
この、ジーンズというものですが、穿くのは簡単ですが、着こなすのは非常に難易度の高いアイテムです。
ありふれたものですから、おかしくはなりません。が、おしゃれ着とするには、想像よりもずっと緩和感が強いアイテムです。相応に気を使う必要があります。
まず足下は黒の革靴が必須です。ローテクだろうとソールまで黒かろうと、スニーカーを合わせた時点で野暮ったくなります。黒のエスパドリーユやルームシューズ、ドライビングシューズでもギリアウトなくらい。
多少緊張と緩和を調整したいにしても、ソールを革底にするかホワイトソール(レッドウイングのアイリッシュセッター)にするか程度にしてください。
その前提のもとで、黒スキニーとの使い分けですが、
■ネイビーを筆頭に、ベージュグレーほかの色物アウターで明るい上半身であるスタイルや、白シャツに濃色アウターなど上半身ですでに色彩にメリハリがあるスタイル
黒スキニーです。ボトムは存在感を消し足長効果のみに専念します。アイポイントはそんなに複数必要ありませんので、白靴下や赤靴下を差すことも不要です。きちんと上半身でコントラストが取れていれば、下で冒険をする必要はありません。あくまでメンズの本来スタイル(白黒スーツ)に忠実に。
着こなし例でいくと、オーバーサイズのニットとインナーダウンを青のグラデーションで鮮やかな色彩にまとめてますから、あとはひたすら締めるだけ。トップスでアイポイントは十分かなと。
■黒に黒を合わせるような「暗い」上半身
インディゴジーンズです。上半身で不足した色彩を追加するイメージですね。
このとき、ワイドパンツにしたかったり、茶靴のエイジングを楽しみたかったりする気持ちは分かります。そこをぐっとこらえて黒いレザーシューズにしてください。
色落ちデニムは想像以上の緩和アイテムです。これ以上なにかをする必要はありません。おしゃれであることと、モテることは似ているようで違うのです。
凝ってないけどどこか格好いい、さらっとしていて大人っぽいけどモテる、シンプルなのにサマになる。
これはとても難しいことですが、目指すべきはここにあると感じます。
着こなし例でいくと、本当にシンプルに、黒カーディガン黒Tシャツでまとめて、スキニージーンズとワークブーツを合わせただけ。アイポイントらしいアイポイントもないですし、オシャレ、という感じではないですが、とても大人っぽく見えるはずです。
大人っぽいとダサいは紙一重で、子供っぽいとオシャレもまた紙一重なのです。
メンズスタイルには、我慢と抑圧が必要です。
あまり何かをし過ぎると、キッズライクにチープになります。
スマートに格好良く大人っぽく着こなそうと思うと、選べるアイテムも実はそこまで多くなく、必ずしもオシャレには仕上がりません。
そういった点において、色落ちしたインディゴスキニージーンズは、オシャレにはなりにくいですが、大人っぽく仕上げるのには使えるアイテムです。
他をとことんダークトーンに、レザーシューズと合わせるだけで、大人っぽい着こなしが完成します。
すごいオシャレと思われることもないでしょうが、堅すぎるともダサすぎるとも思われず、減点は受けにくいでしょう。
簡単なコツですが、是非参考に。